2010 年 3 月 17 日 のアーカイブ

シルバーの話

2010 年 3 月 17 日 水曜日

 私は長年この仕事をやっていますが、銀は金やプラチナに比べ
 決して高価ではありませんがとても好きな素材です。
 それは金属でありながら、その膚に触れたとき
 何ともいえぬ優しい感触と、ぬくもりを感じるからです。
 磨けばプラチナより強く輝きます。
 放っておくとだんだん輝きが薄れてしまいます。
 それでも磨くと再び輝きが甦り、長年使い続けるにしたがい
 その輝きが落ち着いた深みのある輝きに変わっていきます。
 いぶし銀の輝きと昔から言います。
 渋くて味わいのあるもののたとえで使いますが、
 人間と銀、どこかリンクするところがある様に思います。

            シルバーの話          

銀の歴史は古く紀元前3000年頃から宝飾品として使われていました。

銀はすべての金属の中で最も可視光線の反射率が高く
  研磨することによりプラチナより強い輝きをだします。
  それは落ち着いた白い輝きです。

銀は使わないでいると空気中の硫黄(硫化ガス)と化学反応して
   黄色から除々に黒く変色して硫化銀の膜が出来ます。
   その化学反応を利用したものがいぶし銀です。

       いぶし銀…あらかじめ硫化反応で銀を黒く変色させ、その後
                       研磨すると出っ張った部分のみ白く輝きます。

        
         銀製品の手入れ方法         

銀製品を使わないでいると徐々に輝きが鈍くなっていきますが、
   ちゃんと手入れをすれば、又元どおりの輝きがよみがえります。
   その方法をご照会します。

   鏡面の様に光沢のある表面に仕上げてある場合
         シルバー専用のクロスで磨きます。
           非常に粒子の細かい研磨剤を布に付着させてありますので、
           研磨跡を残さずに磨きあげる事が出来ます。
              布が黒くなっていきますが洗うことは出来ません。

   ヘアライン加工等の艶を抑えた製品の場合
         歯ブラシ等に歯磨き粉を付けてラインにそって磨いた後
         洗剤分を洗い流してください。

   その他に液体シルバークリナーがあります。
         クリーナー液に浸けるだけで硫化反応で黒くなった部分は
         取り除けますが、その後軽く磨いた方がよいでしょう。

         銀製品の取り扱い注意点        
    
温泉に入る時は銀製品を身に着けないで下さい。
   黒く変色する場合があります。

毛染め液、パーマ液、漂白剤などが付かない様にして下さい。
   輪ゴム等のゴム製品には硫黄分が入っていますので
  くっつけた状態での保存は御控えください。

長期間使用しない場合、ぬるま湯等で汚れを取り除いた後、
   ラップに包んでファスナーの付いた袋に入れておく事をお勧めします。